ファクタリングは違法なのか?合法と違法の境界線を正しく理解する

2026年1月9日

資金繰りの改善策として注目されているファクタリング。売掛債権を早期に現金化できるこの仕組みは、銀行融資に頼らずに資金を確保できる手段として、多くの中小企業や個人事業主に利用されています。しかし一方で、「ファクタリングは違法ではないのか?」という疑問や不安の声も少なくありません。特に、給料ファクタリングや悪質業者によるトラブルが報道される中で、ファクタリング全体に対する誤解が広がっているのも事実です。本記事では、ファクタリングが合法である根拠と、違法とされるケースの具体例、そして安全に利用するためのポイントについて詳しく解説していきます。

ファクタリングは基本的に合法な取引

まず結論から言えば、ファクタリングそのものは違法ではありません。ファクタリングは、企業が保有する売掛債権を第三者に譲渡し、期日前に現金化するという「債権譲渡取引」であり、民法や商法に基づいて合法的に行われる商取引の一種です。

・売掛債権を譲渡することで、資金を早期に確保できる
・借入ではないため、貸金業法の適用を受けない
・契約内容が明確で、当事者間の合意に基づいて行われる

このように、法人間で行われる通常のファクタリングは、法的にも認められた正当な取引であり、違法性はありません。

違法とされるファクタリングの具体例

ファクタリングが違法とされるのは、その仕組みや契約内容が「貸金業」に該当するにもかかわらず、無登録で営業している場合や、実態が債権譲渡ではなく「貸付」に近い場合です。特に問題視されているのが「給料ファクタリング」です。

・給料ファクタリングは、労働者が将来受け取る給与債権を譲渡し、現金を受け取る仕組みだが、実態は貸付に近い
・貸金業登録をせずに高額な手数料を取る業者が多く、出資法や貸金業法に違反するケースがある
・返済不能に陥った利用者に対して、違法な取り立てや脅迫的な行為が行われることもある

このようなケースでは、ファクタリングを装った違法な貸金業として、行政処分や刑事罰の対象となることがあります。

合法と違法の境界線を見極めるポイント

ファクタリングが合法か違法かを判断する際には、いくつかの重要なポイントがあります。まず、取引の対象が「売掛債権」であるかどうか、そして契約内容が「債権譲渡」に基づいているかを確認することが大切です。

・契約書に「債権譲渡契約」と明記されているか
・手数料の水準が適正で、実質的に高利貸しに該当しないか
・ファクタリング会社が法人向けにサービスを提供しているか
・貸金業登録が必要な取引形態になっていないか

また、契約時に「償還請求権(リコース)」があるかどうかも重要な判断材料です。償還請求権がある場合、売掛先が支払わなかったときに利用者が返金義務を負うため、実質的に貸付とみなされる可能性があります。

安全にファクタリングを利用するための対策

ファクタリングを安全に利用するためには、信頼できる業者を選ぶことが何よりも重要です。業者の実績や評判、契約内容の透明性などを確認し、不明点があれば必ず事前に質問するようにしましょう。

・契約書の内容をよく読み、手数料や返金義務の有無を確認する
・複数の業者から見積もりを取り、条件を比較する
・税理士や弁護士などの専門家に相談することで、リスクを回避できる
・口コミや評判、行政処分歴などを調べて、業者の信頼性を見極める

また、契約後に不当な取り立てやトラブルが発生した場合は、消費生活センターや弁護士会などの相談窓口に早めに連絡することが大切です。

まとめ

ファクタリングは、売掛債権を活用した合法的な資金調達手段であり、正しく利用すれば企業の資金繰りを大きく改善することができます。ただし、給料ファクタリングのように、実態が貸金業に該当する取引や、悪質な業者による高額な手数料設定など、違法とされるケースも存在します。

合法と違法の境界線を正しく理解し、契約内容をしっかり確認することで、ファクタリングを安全かつ効果的に活用することが可能です。信頼できる業者と透明な契約を結び、健全な資金調達を実現しましょう。