ファクタリング利用のデメリットとは?資金調達の裏に潜むリスクと注意点を徹底解説
2025年12月13日
資金繰りの改善や急な資金ニーズへの対応手段として、ファクタリングは多くの企業に利用されるようになってきました。特に中小企業やスタートアップにとっては、銀行融資よりもスピーディーかつ柔軟に資金を確保できる方法として注目されています。しかし、ファクタリングにはメリットだけでなく、見落とされがちなデメリットも存在します。
この記事では、ファクタリングを利用する際に知っておくべき主なデメリットやリスク、そしてそれらにどう向き合うべきかについて、詳しく解説していきます。
ファクタリングの基本的な仕組み
ファクタリングとは、企業が保有する売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、支払い期日前に現金化する資金調達の方法です。取引先からの入金を待たずに資金を得られるため、資金繰りの改善や急な支払いへの対応に役立ちます。
ファクタリングには「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」があり、2社間では債務者に通知せずに取引が行われ、3社間では債務者に通知・承諾を得たうえで契約が成立します。それぞれに特徴があり、企業の状況に応じて使い分けられています。
ファクタリングの主なデメリット
ファクタリングは便利な資金調達手段である一方で、以下のようなデメリットが存在します。
1. 手数料が高い
ファクタリングの最大のデメリットのひとつが、手数料の高さです。ファクタリング会社は債権を買い取るリスクを負うため、その分を手数料として上乗せします。特に2社間ファクタリングでは、債務者に通知を行わない分リスクが高く、手数料が10〜20%に達することもあります。これは、銀行融資の金利と比較するとかなり高額であり、頻繁に利用すると資金調達コストが経営を圧迫する可能性があります。
2. 取引先との関係に影響を与える可能性
3社間ファクタリングでは、債務者に債権譲渡の通知を行う必要があるため、取引先にファクタリングの利用が知られることになります。これにより、「資金繰りが厳しいのではないか」といった印象を与えてしまい、信用不安を招くリスクがあります。取引先が不安を感じた場合、取引条件の見直しや取引停止といった事態に発展する可能性もあるため、通知のタイミングや説明の仕方には十分な配慮が必要です。
3. 審査に通らない可能性がある
ファクタリングは銀行融資に比べて審査が緩やかとされていますが、それでも無条件で誰でも利用できるわけではありません。ファクタリング会社は、債権の内容や債務者の信用力を重視して審査を行います。債務者の信用が低い場合や、債権の内容が不明確である場合には、審査に通らないこともあります。また、過去にトラブルがあった企業や、債務超過の状態にある企業は、ファクタリングの利用が難しくなることがあります。
4. 継続的な利用が経営体質を弱める可能性
ファクタリングはあくまで一時的な資金繰りの改善策であり、恒常的な資金調達手段として使い続けることは推奨されません。継続的にファクタリングに依存してしまうと、手数料負担が積み重なり、利益率が低下するだけでなく、根本的な経営改善が後回しになってしまう恐れがあります。結果として、慢性的な資金不足に陥り、経営の健全性が損なわれるリスクが高まります。
5. 契約内容の複雑さとトラブルの可能性
ファクタリング契約には、債権譲渡の範囲、支払い条件、償還請求権の有無など、さまざまな条項が含まれています。これらを十分に理解せずに契約を結んでしまうと、後になって「こんなはずではなかった」とトラブルに発展することがあります。特に、償還請求権ありの契約では、債務者が支払いをしなかった場合に、企業が返済義務を負うことになるため、契約内容の確認は慎重に行う必要があります。
6. 社内の業務負担が増える可能性
ファクタリングを利用するには、売掛債権の管理や請求書の発行、債権譲渡の手続きなど、通常の業務に加えて新たな事務作業が発生します。特に中小企業では、限られた人員でこれらの業務をこなす必要があるため、担当者の負担が増加し、他の業務に支障をきたす可能性もあります。ファクタリングを導入する際には、社内体制の整備や業務フローの見直しも必要となります。
デメリットを踏まえた上手な活用方法
ファクタリングのデメリットを理解したうえで、上手に活用するためにはいくつかのポイントがあります。まず、ファクタリングはあくまで一時的な資金調達手段であることを認識し、長期的な依存を避けることが重要です。また、信頼できるファクタリング会社を選び、契約内容を十分に理解したうえで取引を行うことが、トラブルを防ぐ鍵となります。
さらに、取引先との関係性を重視する場合は、通知のタイミングや方法に配慮し、必要に応じて事前に説明を行うなど、誠実な対応を心がけることが大切です。社内体制の整備や業務の効率化も、ファクタリングをスムーズに運用するためのポイントとなります。
まとめ
ファクタリングは、迅速な資金調達を可能にする便利な手段であり、特に資金繰りに課題を抱える企業にとっては大きな助けとなります。しかしその一方で、手数料の高さや取引先との関係への影響、審査のハードル、契約の複雑さなど、さまざまなデメリットやリスクが存在することも事実です。
これらのデメリットを正しく理解し、事前に対策を講じることで、ファクタリングのリスクを最小限に抑え、より安全かつ効果的に活用することが可能になります。資金調達の選択肢としてファクタリングを検討する際は、短期的なメリットだけでなく、長期的な経営への影響も見据えたうえで、慎重に判断することが求められます。
